なぜ今オルカンが選ばれているのか?オルカンがS&P500を逆転!

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純資産総額が多いファンドは、安心して投資できるのか?

新NISAの普及とともに、多くの投資家から支持を集めてきた投資信託に、大きな変化がありました。「三菱UFJアセットマネジメント」が運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー、通称オルカン)」の純資産総額が、ついに同シリーズの「米国株式(S&P500)」を上回りました。これは「どちらが儲かるか」ではなく、投資初心者の考え方が変わり始めているサインかもしれません。

  • オルカンがS&P500の純資産総額を上回った
  • 米国一国集中への不安から分散投資を重視する心理の広がりがある
  • 新NISAを利用する投資家が増え、積立・長期投資を前提に「続けやすさ」や「安心感」が重視されている

オルカンが最大規模のファンドに

紹介するニュース
三菱UFJAMの「オルカン」、純資産総額で「S&P」上回る
出典:Reuters

今回話題になっているのは、「三菱UFJアセットマネジメント」が運用する投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー、通称オルカン)」です。
このファンドは、日本を含む先進国・新興国の株式に幅広く投資する「全世界株式型」のインデックスファンドとして、新NISAをきっかけに多くの個人投資家から支持を集めています。

そのオルカンの純資産総額が、2月27日時点で10兆2846億円となり、同じeMAXIS Slimシリーズの人気ファンドである米国株式(S&P500)の10兆2652億円を上回りました。
これにより、国内の公募投信(ETFを除く)における純資産総額ランキングで、オルカンが首位に立ったとみられています。

両者の差は、約194億円と決して大きな開きではありません。しかし、これまで長らくS&P500が純資産総額で上回る状況が続いてきたことを考えると、この逆転は象徴的です。

逆転劇の背景 – 心理の変化 –

これまで高い成長を続けてきた米国株に対して、「今後も米国一強が続くのか」という不安を感じる投資家が増えている点も見逃せません。S&P500の魅力は依然として大きいものの、1つの国に集中することへの心理的な抵抗感が、全世界株式への関心を後押ししています。オルカンは結果的に米国比率が高い構成ではあるものの、「世界に分散している」という安心感が、選ばれる理由になっています。

また、新NISAを利用している投資家の多くは、積立・長期投資を前提としています。短期的な値動きで売買するのではなく、「何十年も続ける可能性がある投資」として商品を選ぶ中で、値動きに一喜一憂しにくく、途中で投資をやめにくいファンドが好まれます。その結果、積立資金が着実に流入し続け、オルカンの純資産総額が積み上がっていったと考えられます。

今回の逆転は、オルカンの成績が優れていることを示したというよりも、新NISA時代の投資家が「リターンの最大化」よりも「続けやすさ」や「安心感」を重視し始めたことを映し出す出来事だと言えるでしょう。

オルカンが上回った=儲かる?そう単純ではない理由

このニュースだけを見ると、「オルカンのほうが優れている」「S&P500より儲かる」という印象を受けるかもしれませんが、そう単純に結論づけるのは適切ではありません。

まず前提として、人気があることと、将来のリターンが保証されることは別です。純資産総額が多い=今後も高いリターンが得られる、という関係はありません。S&P500が優れたパフォーマンスを出してきた事実も変わらず、今回の逆転は「成績の勝敗」を示したものではありません。

投資で本当に難しいのは、「どの商品が一番儲かるか」を当てることではなく、相場の上下があっても投資をやめずに続けられるかどうかです。途中で不安になり、積立を止めてしまえば、どんな優れた商品でも意味を持ちません。そうした意味で、今回のオルカン逆転は、投資家が「リターンの最大化」よりも「続けられる設計」を重視し始めていることを示しています。

まとめ

今回はオルカンの純資産総額がS&P500を上回ったニュースを紹介しました。

「三菱UFJアセットマネジメント」が運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が、純資産総額で「米国株式(S&P500)」を上回りました。ただし、これはオルカンの成績が優れている、あるいは将来のリターンが保証されたことを意味するものではありません。新NISAをきっかけに、「失敗したくない」「長く続けたい」と考える初心者投資家が増え、米国一国への集中よりも分散による安心感や、値動きに振り回されにくい設計が重視されるようになっています。今回の逆転は、ファンドの勝敗ではなく、投資家の選び方が「儲け」から「続けやすさ」へ変化していることを示した出来事だと言えるでしょう。

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